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内科医と外科医

 ハタ コンサルタント株式会社はその名の通り企業に対するコンサルティングを行っています。ところが建設業界で同種の仕事をしている会社がないため、よくお客様からどのような仕事をしているのかわからないといわれます。また、私自身、少し前まで土木工事の施工管理をしていましたので、コンサルタント業界の常識を持ち合わせていません。そこで、ハタ コンサルタントのコンサルティングについて、お医者さんに例えて説明いたします。

内科での出来事です。(お医者さんI、患者さんKとします)
I「どうしましたか」
K「のどが痛み、熱があります」
I「ちょっと見せてください。うーん、この症状は風邪ですね。はやっているんですよ。いつから痛みましたか」
K「5日ほど前からです」
I「薬にしますか、それとも注射にしますか」
K「どちらがいいでしょう」
I「私は注射がいいと思いますが、体質によって合わない場合があります」
K「では注射にしてください」

次は外科です。
K「自転車で転んで、手首が痛むんですが・・」
I「早速レントゲンを取りましょう」
I「ああ、骨折していますね。今すぐ、手術しましょう。私が執刀します」
K「完治するでしょうか」
I「当院にはいろいろな症状に対して専門医を待機させています。安心してお任せください」
K「安心しました。実は腰もかなり前から痛むのですが、手首が治ったら看て下さいますか」
I「もちろんです。ひとつひとつ直していきましょう」

 私達は間接的な内科的手法と、直接患部に手を下す外科医的手法を組み合わせて、「お客様から逃げない」コンサルティングを行います。

writer
降籏 達生 (土木屋・技術士)
主な仕事
ISO取得支援/ 技術支援/ 経営支援
カンタンプロフィール
マラソンが趣味。声が大きい!

若手・中堅現場マンのプロへの道

第6回 技術知識を使いこなす

 次のような桟木があります。AとBではどちらが何倍の荷重に耐えられますか。桟木は30×60の同じもの。同じスパンの単純梁とします。

 簡単な力学の問題ですが、しっかりと説明ができるようでありたいです。答えは、AがBの2倍の荷重に耐えられます。同じ寸法の桟木でも、縦と横の違いで2倍の差がでます。

実行予算で考えればBの使い方をAに変えれば、半分のコストですむということです。
「もっとコストダウンを・・・」と上司にいわれても、基本的な技術知識を身につけてなければ、カラ回りになるのではないでしょうか。
  熟練した職人さんは、力学的な教育を受けたことはあまりないです。(中には受けた方もいらっしゃるかもしれませんが)でも経験から身につけた知恵をもっているから、いろんな部材を活用できます。一方、学校で専門知識を受けた人は、知識と実務がなかなか結びつきません。何かのきっかけでその知識が応用できるようになります。そのきっかけをつくってくれる先輩や上司にめぐり会えるといいのです。
  ベテランの現場マンなら、これくらいのきっかけはつくれると思います。ちょっとした指摘で、若い職人さんたちを納得させることができるような指導が大切だと思います。
1.軟弱地盤の改良にはどんな方法があるのか。それはどんな効果があるのか。
2.鉄筋のかぶりはどうして必要か。それはコンクリートの劣化とどんな関係があるのか。
3.支保工にブレスがなぜ必要なのか。
4.コンクリートの打ち継ぎ処理はなぜ大切なのか。どうして強度不足になるのか。

 など、作業や段取りの理由を説明していくことで知識も生かされるのです。しかし、現場にいれば経験で力がつくと思うのは大きな間違いです。どうしたら安くできるか、この作業を半分の労力でできないか、などいつも頭に入れながら現場を見てなければならないのです。

writer
三浦 規義 (建築屋・VEL)
主な仕事
VEコンサル/ ISO取得支援

ISOからの贈り物

 最近、内部監査員養成セミナーを開催する機会が多い。内部監査員は、システムをいよいよ運用!というタイミングで養成することが多いので、私が担当するクライアント様のISO認証取得も間近ということになる。

 さて、内部監査員養成セミナーで、初めてISOに接するというメンバーの方も少なくない。セミナーでは、ケーススタディを主におこない、不適合の摘出などの練習をしてもらうわけだが、ISO用語が分からないメンバーでも、時に見事に不適合を摘出したりする。この傾向は、会社上層部の方に顕著に見られることが多い。押さえるポイントは、会社運営でも、ISO運用でも同じということであろうか。

 「おもしろい仕事をしたいのなら、自分と価値観の違う人と組め」とは、私が経験の中で学んだことの一つである。価値観が似ていると、仕事はやりやすいかもしれないが、どうしても発想が貧困になる。価値観の違う人と組めば、当初は仕事がはかどらないかもしれないけれど、お互いがかみ合いだすと、どデカイ仕事を成就する可能性がある。

 冒頭で述べた内部監査は、まさにこの機会のことである。例えば、総務部の人が工事部の監査をする。営業部の人が設計部の監査をする。全くの畑違いなのだが、ISOという通訳を用いて、お互いの仕事ぶりを見るわけである。他部署から見れば、ひょっとするととてもまぬけなシステムになっているかもしれない。ここに、企業の地殻変動が起きる可能性は十分にある。

 「塵も積もれば山となる」という言葉があるが、現実に塵が積もって山となったことがあるだろうか?立派な山ができるには、やはり『地殻変動』こそが不可欠なのではなかろうか。ゆえに、内部監査は『ISOからの<素敵な>贈り物』なのだ!

writer
小林 俊文
主な仕事
ISO 取得支援
情報技術(IT) / 導入相談・支援
カンタンプロフィール
スポーツ好き

ISO認証取得物語
第5回 苦しかった思い出の分析

「品質管理のためのシステム作りがどうして難しかったのだろう。」

 今、当時を振り返ると何とも不思議な気持ちであると共に不可解な感じさえもする。建設コンサルタントとして品質管理は当然であり、すでに会社としての管理システムは構築されているはずである。なのに、どうしてシステム作りが難しかったか、理由は明白であった。
これまでのシステムは、
  1.何々をしなさい。
  2.これこれをしなさい。
  3.いついつまでにしなさい。 
  4.だれだれに見せなさい。
といったふうに決められていて、「誰が」「どのように」「なぜ」という項目が抜けていたように思える。文章で最も基本となる「5W1H」の内、3WとHが抜けていたのである。

 ISO9001規格では、管理しなければならない項目について定めている。しかしその方法については定めていない。
  ただし、誰が行うことなのかを明確にし、責任の所在をはっきりさせているのである。
  すなわち、「責任と権限」を明確にすることで、品質管理システムにおいてプロセスが管理できるのである。
  「責任と権限」を明確にすることにより、測量・設計業務において何か不具合(ミス)が生じた場合、責任を追及するのではなくどの過程でミスをしたのかが即座に判明するのであり、そのための「責任と権限」の明確化である。
  これまで何か不具合(ミス)が生じた場合、必ずその責任は下へ下へとおりてきていたような気がしていた。
  品質管理システム作りにおける客観性のある意見とは、責任の所在の明確化を主張するものでもあった。基本的には現在のシステムを変えないという会社の方針であったため、このことがシステム作りを難しくしている原因であった。
 
  ISO9001の基本理念はトップダウンと言われるが、要するに品質管理システム作りは「責任」の所在を下に押しつけるのではなく、上へ押し上げて行けば良いのである。

 当時はそのようなこともはっきり分からずにシステム作りをしていたのであろうか?

writer
山本 寛 (技術士)
主な仕事
ISO取得支援
カンタンプロフィール
「頑固者」!と人は言う

小さな空間を見に行きませんか

 駅の構内で「如庵、3月21日から25日まで一般公開」というポスターを見ました。
「如庵」とは、尾張の国が生んだ茶匠・織田有楽斎が建てた茶室です。国宝指定されており、現在は犬山に移築され、年に2回一般公開されている貴重な茶室です。

 初めて茶室「如庵」の空間を体験したとき、身がギュッと引き締まりさわやかな感じを持ちました。私はお茶はやっていませんので恥ずかしながら茶室の拝見の仕方はわかりませんが、その空間に入った瞬間身が引き締まり、スキッとしたのです。

 この体験を私なりに分析しますと(あくまでも私個人の考えですが)、全てのスケールが日常のスケールより極めて小さいからだと思われます。二畳半台目の小さな平面、直径で9cm(三寸)以下の杉丸太柱、天井高は2m15cm(七尺五寸)以下と思われる低さ、そして構成する部品はどれも繊細。これらが相まって、ギュットさわやかな気持ちにさせるのでしょう。

 現在の木造住宅の主流は、大きな平面、高い天井、太い柱(一部地域)です。それらは、大部分のお客様の要求でもあり、その様な住宅を「常識」として我々はすすめます。しかし、プロである我々としては「如庵」のような空間、また、その他空間があることを知った上でご提供すべきではないかと考えます。

 住宅業界は「設計力」「提案力」が今まで以上に重視されてきています。それらの力をつけるてっとり早い方法は、良いものをたくさん見てよい空間をたくさん経験することです。

 ただし、注意点があります。「如庵」は全ての人(提供する我々も含めて)が良いと感じるわけではないということです。設計力がついてくると、自分が良いと思うものは他人も良いと感じていると錯覚をおこしがちです。そしてお客様に「これがいいですよ」といって失敗をする結果になります。かといって、全てのお客様に自分を合わせろということではありません。自分の個性を知り、それを開示し、その個性に納得いただけるお客様のために家を作るというスタンスが必要です。失敗する理由は「・・がいいですよ」とすすめるからです。

3月21〜25日、私は久々に如庵にいきます。あなたもどうですか。

writer
井手 徹 (建築屋・建築士)
主な仕事
情報化支援/ISO取得支援
カンタンプロフィール
オフはバイク乗り。凝り性