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守りと攻め

 ワールドカップサッカーには日本中が熱狂しました。サッカーの面白さは、攻撃側と守り側が明確に分かれている野球とは異なり、攻守が瞬時にして入れ替わることです。

 私がISOの登録支援業務をさせていただいている建設会社の約80%は、創業が昭和30年代から40年代で、数年のうちに息子さんに社長を譲るという企業です。そして、創業社長が異口同音におっしゃるのは、「会社を息子に譲るに際して、企業の再構築のツールとしてISOを用いたい」ということです。

 息子さんは、その期待に応えて、ISO推進活動に際してリーダーシップを見事に発揮され、同時に、社内的な立場を確立されます。
  これまでの後継者は、創業社長の遺産を守る形で引き継ぐことが宿命付けられていました。しかし、先行きの不透明な現在では、創業社長が歩んだ20世紀型の経営手法を守るだけでは生き抜いていけません。創業社長のすばらしいところを守りつつも、新しいことにチャレンジし、攻めていく姿勢が欠かせないのです。

 私が最近出会った30歳代から40歳代の2代目経営者はすばらしく攻撃的です。
  H組のT専務は、社内融和を図りながらも社内体制を攻撃的に変革されています。Y建設のY取締役やF組のM取締役は、若々しさを前面に出しながらも、年上の社員の信望を集め一気に改革を進めています。O工業のOさんは、謙虚ながら芯が強く、行動力で社員さんを引っ張っています。建設業ではありませんがM印刷のT社長は、若い力を結集し、その能力を存分に引き出す環境を作っておられます。

 この方々の共通点は、ISOをツールと心得て十二分に利用し、企業を次なるステップに引き上げるための資源としている点です。
  今は変革の最大のチャンスです。他社には真似のできない若手経営者の攻撃力でますます攻め込んでいってください。

writer
降籏 達生 (土木屋・技術士)
主な仕事
ISO取得支援/ 技術支援/ 経営支援
カンタンプロフィール
マラソンが趣味。声が大きい!

否定的な発言をなくすには、自分の魂を変えること

 何気ない習慣ほど、本当の自分が反映されているものです。そういうところにこそ、成功と失敗を分けるカギがひそんでいるのです。

 例えば、自分自身が発する言葉もその一つで、どんな時でも否定的な発言ばかりする人がいますが、その言葉を一つ残さず本人の耳が聞いています。
  人の考え方は、自分で実際に体験したこと、他人から聞いた話、本やテレビなどを通じて得た情報や知識など、いろんな経験によって形作られていきます。 その考え方に影響を与えるものの一つに自分自身の発言があるのです。 自分の発言が自分の魂、生き方に影響を与えているなんて思いもつかないでしょうが、実はこの影響力ははかり知れないのです。

 言葉は、自分の考えていることがベースになって発せられます。だから、言葉を変えるには、まず自分の魂を変えることが必要です。そのためには、会議などで発言するとき、一度その言葉の語尾が否定的になっていないかを確かめてみます。発言内容が否定的な場合、それを肯定的な言い方に変えて発言してみます。
  自分の魂が変わることで周りの人との関係も変わり、その結果自分にとって居心地のよい環境を保つことが出来るようになるはずです。

writer
三浦 規義 (建築屋・VEL)
主な仕事
VEコンサル/ ISO取得支援

「明示してない要求事項」

 私には、よくあることなのですが、皆様はいかがでしょうか? それは何かと申しますと、同じ食事が重なることです。仕事柄外食をする機会が多いのですが、外でその日の昼食・夕食に食べたものが、我が家の夕食で作られることが意外に多いのです。

 つい先日も、お昼に外で冷やしたぬきそばを食べたのですが、その日の我が家の夕食はざるそばでした。 それから、「今日の夕食はハンバーガーにしよう!」と、最寄り駅近くのファーストフード店で食事を済ませて帰宅してみると、「今日の晩御飯はおいしいハンバーグだったわよ♪」と言われたりしました。いずれも、先週の出来事です。

 さらにカレーは、とにかくよく重なります。カレーは、最低2日は食卓に上がり続けます!?ので、そのショックたるや冷や汗ものです。(笑)長い間一緒に暮らしていると、こうした嗜好が似てくるのかも知れません。

 ISO9001:2000の7.2.1b)では、『顧客が明示していない要求事項を明確にすること』というShall項目があります。
  契約時に・・・わざわざ言わないけれど、○○株式会社さんなら、当然やってくれるよね?とか、おたくはプロなんだから、やって当たり前だよね!とかなどの、通常暗黙のうちに了解されている、又は義務として要求されているニーズもしくは期待のことです。
  こういう事柄が多くなると、固定客や我が社のファンが増えるのかも知れません。

 そういう意味では、我が家のお食事担当の方!?は、『明示していない要求事項を(頭の中で?感覚的に?)明確にして』、結果、家族が食べたいと思う食事を作っているということになります。 なおさら、頭が上がらなくなるじゃないですか。(爆)

writer
小林 俊文
主な仕事
ISO 取得支援
情報技術(IT) / 導入相談・支援
カンタンプロフィール
スポーツ好き

ISO認証取得物語
第10回 会社改革、社内改善

 ISO品質マネジメントシステム運用の基本は、「自社の製品に対して、自社のマネジメントシステムを構築し、外部監査も含め、監査活動を行なう中において、システム自体を見直し、改善していく。」というものであった。

 品質マネジメントシステム(以下、QMSと言う)の運用試行が始まり、問題点が山ほど続出すると、認証取得の以前の問題として、わが社の「QMSは大丈夫か」「本当に運用していけるのか」という意見や声が大きくなった。しかし、これは見方を変えれば「わが社のマネジメントシステムは、まだ多くの改革あるいは改善の余地がある」ということが、判明したわけである。

 前回、「運用試行の段階で、ある程度、“QMSの良し悪しが判る”とも言える」と書いたが、QMSを運用試行した今、会社改革、社内改善の必要性が露呈したわけであり、「運用試行されている“QMS”は良かった」わけである。 すなわち、QMSの内容が良かったわけではなく、会社改革、社内改善の必要性を見いだしたという点で、“良かった”わけである。QMSの構築作業において、会社改革、社内改善の必要性が各部署の協力体制の下に、発覚したのである。

 QMSの運用試行の締めくくりは、会社全体の改革、改善を考え合わせ、品質マネジメントシステムとの矛盾点を修正していけば良かったのである。 ISO規格に合わせ、わが社のQMSを構築したが、実際に運用してみると、うまくシステムが適用できる部署とできない部署が明確に色分けされたのである。

 会社改革、社内改善とは、システムがうまく適用できない部署の改革、改善を行うことである。QMSの修正作業の始まりであったが、やっと先が見えた一瞬でもあった。

writer
山本 寛 (技術士)
主な仕事
ISO取得支援
カンタンプロフィール
「頑固者」!と人は言う

選択の時期

 値引きしない。これがお客様満足を実現する鉄則でしょう。お客様は選ぶ。自社に合ったお客様だけと付き合うようにする。良い仕事をする鉄則でしょう。
  住宅産業塾という全国でもトップクラスの工務店の集まる会があります。その中でもずば抜けて調子の良い会社は、上記の鉄則を守りぬいています。

 値引きをしない会社は、お客様に尽くします。満足のいく価格をもらっているから、お返しすることが当然と考えています。
  値引きをすると、企業としては当然内容を落とします。個人でもそうですね。しかしお客様は、企業の都合など気にしていません。値引き前のサービスを期待しています。そこで問題が起きるのです。

 私のお付き合いしている会社で、値引きをしなくて、目標を下方修正した会社があります。しかし彼らは歯を食いしばって我慢しています。なぜ頑張れるのでしょう。
  それは、結果が見えてきたからです。その会社の担当トップの言葉です。
  「値引きしなくなって大きな変化がありました。うちの会社にぴったりなお客様ばかりになってきました。トラブルも減り、余分なお金が出ていかないのです。」
  彼らは今いろいろ工夫をしてお客様対応をしています。値段を落とさないためには、お客様のことを真剣に見て、真剣に対応しなければいけないことを肌で感じているのでしょう。

 20世紀型から21世紀型に変わろうとしている今、どちらにせよギリギリの攻防をしなければいけないのです。値引きして今をやり過ごすのか、値引きをせずに未来に期待するのか。決断の時期かもしれません。

writer
井手 徹 (建築屋・建築士)
主な仕事
情報化支援/ISO取得支援
カンタンプロフィール
オフはバイク乗り。凝り性

【編集後記】
今月は業務がとても忙しかったので、当社のK氏に編集をお願いしました。サクサクと編集を終えたK氏は、「あとは武馬さんの編集後記だけだよ。」と言いました。「編集してないのに編集後記は書けないでしょ!?」と思わず私が漏らしたら、K氏は大笑いしながら「なるほど、なるど!」とひどく納得した様子でした。おかしな編集後記になってしまいましたね。ごめんなさい。(武馬)