建設経営者倶楽部 8月例会
建設会社の合併から介護ビジネスまで
建設経営者倶楽部KKC 8月例会は,
株式会社トライネット 代表取締役 熊谷喜久男様に
「建設会社の合併から介護ビジネスまで」と題して,お話いただきます
。
熊谷様は,地元建設会社3社の合併により,「株式会社トライネット」(トライとは3の意味)を設立されました。
社風,仕組み,業種の異なる3社を一つにまとめあげるには,並大抵の苦労ではなかったと思います。その苦労を社員全員で乗り越えられ,現在では,1+1+1=4以上の成果をあげておられます。
経営革新の手法の一つであるM&Aや現在進めておられる介護ビジネスを通して,実践的な事業革新手法を学びます。経営者と経営幹部が一緒に参加して,将来の自社のあるべき姿を構想してください。
またお知り合いの建設経営者をぜひともご紹介ください。
■熊谷喜久男氏プロフィール
1956年 49歳 長野県飯田市生まれ
工業高校卒業後、12年間ほど機械技術の会社や医薬品問屋などのサラリーマンを経験し、30歳で家内の実家の土木会社に就職。
11年前に企業合併しトライネットの社長に就任し現在に至る。
株式会社トライネット 代表取締役社長
| カリキュラム | |
| 開催日 | 2006年8月19日(水)14:00〜17:30 |
| 開催場所 | 中経ビル(名古屋市中村区名駅4-4-12 名古屋駅南口)409会議室 |
| 受講料 | 会員:無料,ゲスト:5,000円/回 |
| 対象 | 建設業、建設コンサルタント業の経営者,後継経営者 将来経営者になる予定の方 |
| 建設経営者倶楽部 8月定例会 議事録 | |
| 日時: | 8月9日(水)14:00〜17:30 |
| 場所: | 中経ビル4F |
| 講師: | 株式会社トライネット 代表取締役 熊谷喜久男氏 |
| テーマ: | 経営革新とM&A |
■M&Aについて
トライネット設立の経緯
・日経新聞にM&A研修広告が掲載されていて、それに興味を持ち,その結果
M&Aを進めることとした。
・現状の建設業(同属,小規模)の状態では、良い技術者が育たない。より良い人材を
採用しやすくするため,合併という道を選んだ。
・建設業界は「変わりたくない」し「変わらない」業界だった。そのために,合併により
多くのバッシングや妨害があったが,くじけず進んだ結果,今がある。
・社名の由来は,点と点を結んでトライアングル(三角)のように広げたいと思い,
トライネットとした。
合併の利害得失
【デメリット】
・役職員の一体感が不足する → 自社ビルを建築した
・部門間の甘えがでる → 分社化の推進
【メリット】
・固定費の削減
・営業エリアの拡大
・経営の透明化
・財務体質が向上
・優秀な社員の新規・中途採用ができる。
【企業合併のポイント】
・合併が到達点ではなく、出発地点と考える。
・合併後に何をするのかを明確にする(将来を描く)。
・経営理念を共有させる
・経営戦略を整合させる
・合併事前の調査をしっかりする→隠しごとがあると不信感を抱くようになる。
・役職、階級問わず、努力した人に見合った給料を払う。そのことによって、
社員のモチベーションが上がる。
・ 責任権限を明確にする。グループ会社のトップにいても利益が上がって
いないと判断されたら、解雇される仕組みになっている。緊張感がなくては
発展はない。
■新規事業について
介護ビジネス(優良老人ホーム,訪問介護)
【基本的な考え方】
・新しい事業へのチャレンジ精神が必要だ。
・環境変化を見据え,時代が求める事業を掘り起こす。
・すばらしいパートナーと共に行うことが重要だ。
・以前、ゴルフ場だった場所を用途変更した。 → 遊休土地の有効活用
・顧客満足を追求していけば、勝ち残ることができる。
・自分自身は「経営者」という職業人である。「建設業」という職業に
とらわれすぎると うまくいかない。
【工夫した点】
・地域を巻き込んで取り組む必要がある。そうすることによって地域の人との交 流を 持つことができる。
・コンサルタントの言うとおりだけになってはいけない。参考にしてもいいが、 数字や 理念は自分で考えて行わなければいけない。
・人に対してきちんと接し、考えていれば従業員が満足する。これが、
顧客満足にも つながっていく。
グループ討議,発表
【事業革新】
・合併をするなら同業者で、かつ理念が合う企業と行うべきである。
・民間比率を増やすために、商品の付加価値をつけはければならない。
・大手メーカーと組んで、研究力や知名度を上げる方法がある。
【人材力・組織力】
・従業員の満足度を上げることが重要。
・前例主義からの脱却を,M&Aを行いながら行うことがよい。
・トップの魅力により、従業員の働きがいを出すことが人材を育てることに
つながる。
・現在は、欲しいと思う人材を採用できない状況だ。
・若い人材が入っても、指導・教育する間もなく辞めていってしまう。これは
ハングリー精神がなく育っているため、忍耐力がなくなっているのでないだ
ろうか。
・建設業の良さ(たとえばコミュニケーションを多く取ること)を推進する
ことが必要だ。
■主な質疑応答
Q 人事評価について、技術者の評価はどのように行っているのか?
A 各クラスのやるべき項目を書き出した上で、評価している。
Q 社風がそれぞれ違う中で、どのように3社を融合させていったのか?
A コミュニケーションを取ることによって、文化を整合させていく。
なによりも、
リーダーはビジョンを明確化にしなければならない。
Q グループ会社の中で、成績の悪い部署に異動させられたら、
給料等に
差が出てこないのか?
A 成績の悪い部署はないが,業績が下がらないように、常に数字をみている。
業績が下がる危険性がある部署は,撤退を含め,早めに解決策を実施する。